『「体の力」が登山を変える ここまで伸ばせる健康能力』2014/11/21
齋藤 繁 (著)
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登山のために、自分の体力を知って鍛える方法を教えてくれる本です。自分で「予備力」や「頑張れる範囲」を想定し、更に体の能力を鍛えていく科学的方法が解説されています。
循環器系(心臓、血管)、呼吸器系(肺、気管支)、血液系(酸素輸送)、代謝・内分泌系(肝臓)、
消化器系(胃腸)、神経系(脳、脊髄、感覚器)、筋骨格系(筋肉、関節)などの臓器ごとに、機能をチェック、分析・評価する方法が紹介されているので、身体に不安のある方は、チェックしてみると自分の現在の身体能力が想定しやすくなると思います。
例えば呼吸器系の場合は、マッチテスト(マッチを持った手をできるだけ遠くに伸ばして、炎を吹き消す)などを行います。このテストでは、15センチの距離で吹き消せない場合は、慢性気管支炎や肺気腫など、気道が狭くなる病気にかかっている可能性があるとか……。
こんな感じに身体の能力をチェックする方法が紹介されているのですが、手の血管の詰まり具合を測定するAllen testなど、一人では出来ないチェック方法もありました。こういうチェックは定期的に行いたいので、できればいつでも容易に実行可能なように、自分一人で出来るチェック方法を教えてくれると、もっと良かったのにな、と感じました(汗)。
さてチェックによって自分の弱点を知った後には、それを鍛えることが必要ですが、その方法として、例えば呼吸系の身体能力を高めるためには、ヨガや太極拳などの運動の他、腹式呼吸の練習も効果があるそうです。腹式呼吸というとちょっと難しそうですが、管楽器の練習をすると自然に身に付くようになるので、音楽好きの方にはその方法もお勧めです(ただし騒音にならないよう、音量や練習時間帯には注意しましょう……汗)。この本では、お腹に手をあてて練習する方法が紹介されています。
登山では、事故が多いのは圧倒的に下山時なのだそうです。登りで筋力を使い果たしてしまい、下りで筋肉が力を発揮する余裕がなくなると、下りの衝撃が直接関節の軟骨や靭帯にかかって炎症を起こしてしまうことがあるそうです。それを防止するためにも、日頃から筋力を鍛えるための運動を心がけたいと思いました。それに運動をすると脳の細胞も活性化するので、習慣的な運動をすると認知症などの予防もなるようです☆
……全体的にカタい内容で、あまり読みやすくはありませんでしたが(汗)、とても参考になる本でした。
特に参考になった「日頃の健康管理のポイント」を、最後に紹介させていただきます。
1)自分の現在の健康状態を正しく把握する
2)自分の特性に合わせて段階的に鍛錬する、あるいは維持する
3)継続的な活動計画を立てて、実践する。
4)繰り返し(定期的に)健康状態をチェックする
5)不調が生じたらいったん回復に専念するが、活動可能になったら負荷量を調整して速やかに活動を再開する。