『ヤマケイ新書 もう道に迷わない ―道迷いを防ぐ登山技術―』2015/2/20
野村 仁 (著)
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山で道に迷わない方法や、迷った時の対処法を具体的に教えてくれる本です☆
大量の情報や便利な登山用具があふれる現代では、山の危険を知らないビギナーや登山の基本を忘れたベテランが、軽い気持ちで山へ向かい、毎年1000人以上もの人が、道に迷って遭難しているそうです。この本は、山で遭難しないための、登山計画、現在地把握、リスク意識の保ち方などの基礎的な技術を教えてくれます。
構成は、「第1~3章 道迷い遭難」で、実際の遭難事例(実態と原因)を紹介し、「第4章 道迷いを防ぐ登山技術-準備編」で用具・装備や計画書の作り方を教えてくれ、「第5章 道迷いを防ぐ登山技術-実践編」で、登山地図の使い方の解説を、「終章 道に迷ってしまったら」で、道に迷ったことに気づいた場合の対処法を教えてくれます。
山道では、道に迷ってしまったことに気づいたら、とにかく「すぐに引き返す」ことが鉄則だそうです。
引き返しても、どうしても道が分からない時には、前進して突破を試みるしかありませんが、この場合は、「沢や谷筋へ下らずに、尾根や稜線を目指す」方が生還の確率があがるそうです。実を言うと、外国のサバイバル映画などを見たせいか、山で道に迷ったら、川筋を下った方が人の住む場所に出やすいし、飲み水も確保できるのでは?と考えていましたが、日本の山は尾根・稜線に山道がつけられていることが多いので、見晴しのききそうな高い場所へ移動した方が、ちゃんとした道を発見しやすくて良いのだそうです。また高い場所なら、携帯電話が通じる可能性もあります。
このように、この本は、山道で迷わないための準備や心構えから、迷った時の対処法まで、とても分かりやすく具体的に教えてくれます。
街中でも道に迷いやすい方向音痴なので(汗)、まして山道なんじゃ、絶対に道に迷うと思いながら読んでいたのですが、登山用の「登山地図」と「整備された山道と標識」の存在を知って、きちんと準備すれば意外に迷わずに歩けるかも、なんて考えてしまいました(笑)。街の中では、記憶の中のぼんやりした地図を頼りにして「たぶんこっちの方」と思って歩く時には高確率で道に迷うのですが(汗)、地図をちゃんと見ながら歩く時には、道に迷いませんから……。山には「登山地図」というものがあるそうなので、それを見て、ポイントポイントで確認しながら歩き、迷った時には引き返すことを心がければ、大丈夫かもしれません。もっとも、歩く場所は有名な登山道だけに限定して、天気予報で「気候が安定している」と言われている時だけにしようとは思いますが……。
またこの本の中で、山歩きの準備としてレスキューシートなどの用具を教えてくれるのですが、実際の遭難事例では、迷っているうちに体力を消耗して道具を捨ててしまうことが多いようです。山歩きの時は、必要な用具は厳選すること、また必要な用具を背負って登山道を快適に歩けないようなら、無理な登山をしないこと(普段から体力作りに励むこと)などの心構えも大切だと感じました。