『見てすぐわかる犯罪地図 なぜ「あの場所」は犯罪を引き寄せるのか』2015/6/2
小宮 信夫 (著)
1605020012AP01N
危険な場所を見抜き、身を守るための最新防犯科学を、図とイラストを使ってわかりやすく解説してくれる本です。
さて、身近な防犯というとすぐに思い浮かぶのは、「不審者に注意しましょう」という言葉ですが、この「不審者」って、いったいどういう人?といつも疑問に思っていました。黒服&黒リュックで夜道を歩いている人? 電柱の陰から様子をうかがっている人? サングラスとマスクをしている人?(花粉の飛散する季節になると不審者続出?)……どういう人が不審者なのか、大人の私にもいまだに分かりません(汗)。
日本では、このような「不審者」など「人」に注目した防犯が多いようですが、欧米では「場所」に注目した防犯をしているそうです。実際には、犯罪者は「見るからに不審者」という格好をしていることは少ないので、誰が「不審者」なのか、見ただけでは分かりませんが、「危ない場所」ならば、見ただけですぐに分かるからだそうです。……なるほど、その通りだ!と思いました。
犯罪が起こりやすい場所というのは、「入りやすい場所」で「見えにくい場所」だそうです。見えにくい場所というのは、路地裏などの実際に見えにくい場所の他、誰も住んでいない田舎などの視線のない場所や、誰も他人を気にしない街中なども含まれるそうです。
そして危険な場所を減らすためには、自分の町を「散歩しやすい」環境にすると良いとか。例えば舗道に花壇を作るとか、ベンチを置くとかすると、歩く人が増えて防犯に役立つそうです。
さて、この本の冒頭には、子どもが歩いているなどの場所の二つのイラストが並べてあり、どちらが危険かについてのクイズが9問あります。これをやってみると、どんな場所が危険なのか、実感としてよく分かるようになると思います。お子さんがいる方は、この本を読んだ後、ぜひ、お子さんと一緒にクイズをやってみてください。
また、本の後半には、「地域安全マップ」について解説してあります。「地域安全マップ」とは、犯罪が起こりそうな場所を、風景写真を使って解説した地図だそうです。これを自分たちで作ると、「危険予知能力が高まる」「非行に走りにくくなる」「その地域の犯罪率が低下する」などの効果があるとか。この本を参考に、家族みんなで自分の近所を歩いて、どこが危険なのかという観点で写真を撮ってみると、家族の防犯意識を高めることが出来そうな気がします。
身近な防犯にとても役立つ本だと思います。ぜひ一度、読んでみてください。