『不思議の国のアリス』
ルイス・キャロル (著), 河合 祥一郎 (翻訳)
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不思議な動物たちと少女アリスが繰り広げるユーモア溢れるファンタジー。1865年(!)に発表されてから、世界中に翻訳されている児童文学の傑作なので、子供の頃に夢中になって読んだお父さんお母さんも多いのではないでしょうか。
物語は、ある日の昼下がりに、アリスが土手で遊んでいるところから始まります。すると彼女のすぐそばを、チョッキを着た兎が、時計を取り出しながら生け垣の下の穴にぴょんと飛び込んでいきました……。アリスも続いて飛び込むと、そこは……。
「猫なしの笑い」で消えるチェシャーネコや、終わらないお茶会を繰り広げる三月ウサギに帽子屋、すぐに首を切りたがるハートの女王など、一癖もふたくせもあるキャラクターたちばかりが登場するこの物語。初めて読んだ子供の頃は、頭の中が「?」「?」「?」でいっぱいになったものでした。
当時でも、この物語に関連する様々なグッズが販売されていて、子供ばかりでなく大人にも大人気作だということは知っていたのですが、主人公が可愛い少女アリスでなかったら、こんなに楽しく読めただろうか?と思わせるような不可思議な内容で……面白さと困惑とがせめぎ合いました(笑)。
でも、その後に見たディズニー映画で、可愛いアリスとヘンテコな生き物たちが繰り広げる面白シュールな世界にすっかり魅せられ、どんどんファンになっていきました。
今回、紹介するためにまた読み直して、やっぱり……面白い☆
というより大人の方が、このシュールっぷりを楽しめるような気がします。これほどデタラメな話は、なかなか思いつけないよなーと本当に感心しちゃいます。
とりわけ子供の頃より楽しく読めたのは、終わらないお茶会での三月ウサギや帽子屋たちの会話。子どもの頃は訳が分からな過ぎて面白いとはあまり思わなかったのですが、大人になってから読むと、これ、いかにも数学者同士の(わけのわからない)会話って感じがします(笑)。それもそのはず、作者のルイス・キャロルは、大学で数学と論理学を教えるのが本業だったからです。数学と論理学って、どっちも……「突き詰める」って感じがあって、パラノイヤっぽい印象があります(偏見)。
えーと……、それはともかく、この物語は、何度読んでも面白い☆ もの凄いパワーを感じます。イギリス流知的ユーモアの炸裂って感じで、多くの文学や芸術に多大な影響を与えてきたのも不思議ではありません(いや、『不思議』なんですけどね……(笑))。
まだ読んだことのない方は、ぜひ一度、読んでみてください☆