『世界の名建築解剖図鑑』
オーウェン ホプキンス (著), Owen Hopkins (原著), 伏見 唯 (翻訳), & 2 その他
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有名な建築物について、部分を構成するものの名称を解説してくれる本です。
建築物の写真が豊富なので、例えば、クライスラービルの天辺の尖塔が「ニードルスパイア」で、その下のV字形の反復模様が「シェブロン」と呼ばれていることなどが具体的に分かります。
主に西洋建築についての解説ですが、時代は古代ギリシャから今日に至るまでの建築物について、壁の下塗りや屋根の構造、柱の種類や装飾的なモールディングに至るまで写真やイラストを用いた解説があります。
本の構成は、「第一章 建築の種類」で、古典的な神殿から高層建築までを概観し、続いて「第二章 建築の構造」で、柱やアーチ、近代的構造(コンクリート、鉄骨)などの建築の構造を解説、最後の「第三章 建築の細部」では、壁と仕上げ、窓と扉、屋根、階段とリフトなどの細部に関する名称を解説している、という内容の他、巻末に用語集も付属しています。
要するに建築を理解するためのビジュアルガイドなのですが、写真やイラストで解説されているので、小説の場面に必要な背景をイメージする時や、実際にイラストを描くときにも参考になると思います。例えば小説を書く時など、「彼女の白い頬に色鮮やかなステンドグラス窓から差し込む光が散らばっていた。」という情景を描くのに、「彼女の白い頬に薔薇窓から差し込む光が散らばっていた。」という表現が使えるようになるのです。
またイラストを描く場合も、実際の建築物の写真を参考にできます。ただしこの本は、イラストよりも写真が多用されているので、細かい部分が分かりにくいという側面がありますが、石材や煉瓦の質感などは、イラストよりも直感的に分かりやすいのではないかと思います。