『くまのプーさん あらしがやってきた (ディズニーしかけえほん) 』
キャッピー ノベル (著), Cappi Novell (原著), Ulkutay Design Group (原著), & 2 その他
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とても綺麗なパステル調の暖かい色あいで描かれたプーさんと仲間たちの楽しいしかけ絵本です☆ ディズニーのしかけ絵本には、簡単なしかけのものが多いような気がしますが(汗)、これは大きなしかけのある見事なしかけ絵本です。
表紙の絵で、プーさんと友達のピグレットが、なにか楽しそうに凧揚げ(?)をしていますが……とんでもない! これは実は強風でピグレットが飛ばされているという恐怖シーンだったのです(涙)。しかけ絵本の最初のページでは、この絵が立体になって、ピグレットが左右に動きます。
書店でこの絵本を見かけた時は、楽しいイラストの美しさとしかけの見事さにただ感動して購入したのですが、家に帰ってから話の内容をよく読んだら、イラストとのあまりのギャップに驚かされました(笑)。プーさんたちの100エーカーの森、大変なことになっていたのです!
えええええーーっ、これって、そういうシーンだったのかよ!
嵐で家が飛ばされ、川でおぼれそうになるというのに、プーさんはいつものプーさんなのです(笑)。もちろん最後には全員ぶじ助かって喜び合うのですが、洪水で流された仲間たちがたどりついた先のクリストファー・ロビンの家だけが無事って、そんなのアリ? ってツッコミをいれたくなりました(一番低い場所にあるはずですよね?)……が、大はしゃぎしているプーさんたちを見ていると、まあ、細かいことはどうでもいいか、と楽しくなってしまいます。
この絵本には、とても珍しいしかけ技法が使われています。飛び出す絵本なのですが、飛び出し方がけっこう不思議で、飛び出すページが箱型に立ち上がるので、「飛び出す」というより「奥行きが生まれる」感じになるのです。たとえるなら、本のページに折り畳める立版古みたいな感じです。これが全部で5個。しかも、うち3個はつまみを引くと動かすことすら出来ます☆ 読んだり眺めたりして楽しめるだけでなく、しかけ技法に興味のある人にも、とても参考になる素敵な絵本です。
・表紙:プーさんと飛ばされるピグレット。形抜きがあり、背景に奥行きがでています。
・1~2ページ目:強風で飛ばされるピグレット。左ページはカラーイラストのある物語。右ページは立版古風の飛び出す&動くしかけ(強風で飛ばされるピグレット)。
・3~4ページ目:オウルの家にたどり着く二人。左ページはカラーイラストのある物語。右ページは立版古風の飛び出す&動くしかけ(強風でがたがた動く椅子や仲間たち)。
・5~6ページ目:夜に家に戻ったプーサン。左ページはカラーイラストのある物語。右ページは立版古風の飛び出すしかけ(プーさんの家にやってきたティガー)。
・7~8ページ目:嵐に備えようとするプーさん。左ページはカラーイラストのある物語。右ページは立版古風の飛び出すしかけ(洪水に流される仲間たち)。
・9~10ページ目:パーティをする仲間たち。左ページはカラーイラストのある物語。右ページは立版古風の飛び出す&動くしかけ(ばんさいをして喜ぶ仲間たち)。